───台原中学校最後の夏休みとその10年後

昨日載せた音楽「secret base~君がくれたもの~」の歌詞の中に

“10年後の8月、また出逢えるのを信じて”

という印象的なフレーズがあるので、卒業した年の10年後の話を書いたが、

歌詞をよく吟味すれば“最後の夏休みから10年後”という意味なので、

台中3年の夏とその10年後の昭和57年の夏について触れるべきだろう。

 

昭和47年、中学生として最後の夏休みは、小さな塾に通った。

翌年3月に迫った高校受験という試練に向けて大事な時期だったからだ。

当時は今と違い、受験勉強といっても高校受験程度では塾に通ったり、

家庭教師を頼むなどという生徒はそれほど多くなかった。

学校の勉強が全て。それさえしっかりやっていれば合格できるはず。

みんながそう思っていた。

 

生まれて初めての塾通い。

塾といっても、5、6人の生徒を自宅で教えているささやかなものだ。

それで成績が上がるようになるのか私にはまったく見当がつかなかった。

結果は約200日後に判明することになるのだが───。

 

それから10年後の夏、昭和57年8月、東京。

私は着慣れないスーツ姿で就職活動の真っ只中にいた。

この人生最大の岐路において、選択肢は三つあったのだが、

話が長くなるので、また時を改めて書いてみたい。

 

この曲に話を戻そう。

これを歌ったZONEは、2001年にメジャーデビュー。

2005年に一度解散したものの、

歌詞に出てくる言葉通り、デビュー10年後の2011年の夏、

一度だけの再結成をしたのは有名な話だ。

 

数年前までカラオケでよく歌った曲なのだが、

YOUTUBEにかなりの動画がアップされていることに驚いた。

調べてみると2011年に放送された“切ない青春ファンタジーアニメ”

として人気があった「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない

のエンディングテーマとして使われていたらしい。

そこで、これも原曲ではなく、美しいアニメ映像を交えた

バージョンでのご紹介。