師走の京都───40年振りの再会(その2)
※ちなみにこの列車は来年のGWまで走っているらしい。鉄道マニアの方は是非。
特急ラピート「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」号に乗ったぼくは、
二つ目の駅で降りて、夜の11時過ぎに駅から3分のホテルに着いた。
とりあえず翌日の起床時間やスケジュールを確認し、その日は床に就いた。
と書きたいところだが、実は翌日夜の祇園の歩き方を調べ終えてなかったので、
ホテルに着いて、地図を見ながら必死になって位置関係を確かめていたら、
結局午前1時過ぎまでかかってしまった(笑)。
まあ、いつもそんな時間に寝ているので何の問題もないのだけれど。
12日土曜日。T君との待ち合わせは京都駅に10時だ。
さらにJR京都線新快速に乗り換え、9時半にJR京都駅に着いた。
まず頭を悩ませたのが、大阪の鉄道の多さだった。
南海やら、近鉄やら、阪急やら、地下鉄もいくつかあり、
どれがどれやら、乗り換え電車のホームの場所を探すのが大変だった。
人の多さにも閉口した。
東京に住んでいた頃以来、久々に“雑踏”という言葉が
ぴったり当てはまるほどの駅の構内だった。
さすがに日本第二の都市である。
京都駅に着いてから胸が高鳴った。何と言っても40年振りである。
9月のクラス会でみんなに会った時と同様、40年振りの再会である。
ぼくが待ち合わせ場所を間違えたせいで、少し時間がかかったために、
心配した彼は何度も携帯に電話をくれたらしい。
ぼくは常に携帯をマナーモードにしているので、分からなかった。
ようやく5回目くらいに気付き、電話に出て、場所を再確認した。
最初に彼が気付いた。すぐにぼくも気付いた。
昔の面影があった。
ぼくは、会ったら泣いてしまうだろうと思っていたのだけれど、
不思議と涙は出てこなかった。
感激が薄かったわけではない。
うれしいという感情のほうが勝ったのだと思う。
それから彼の車に乗せてもらい、嵐山に向かった。
京都駅から嵐山までの距離はさほどないのだが、渋滞がひどく、
思ったより時間がかかったが、何とか到着し、空いている駐車場に車を入れる。
今の京都はとにかく中国人観光客で溢れているらしい。
車を降りた途端、中国語があちらこちらで飛び交っていた。
まずは渡月橋。
ここのライトアップも、夜景マニアのぼくとしては捨てがたかったのだが、
京都通の大学時代の女友達(長いので以下Iさん(笑))のメールには、
とあり、夜はそちらを選んだので、こちらを先に周ることにしていた。
欄干部分が嵐山の風景に合うように木造なので、風情のある橋だ。
写真を何点か撮ってから、“竹林の道”に入り、足早に散策して車に戻る。
嵐山を後にして、次は石庭で有名な竜安寺へ向かう。
───はずだったが、途中で車の窓から見えた仁王像が気になったので、
ぼくのこういう勘は結構いいところがあって、目に留まって気になった処に
突然立ち寄ったりすると、思いがけない名店や名所や風景に出逢ったりする。
と言っても、京都はそんなものばかりだから、当たり前なのだけれど。
(続く。)