師走の京都───40年振りの再会(その1)

久々の連休。
金曜深夜便で仙台空港から関西空港行きのピーチ航空の飛行機に飛び乗った。

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中学時代のクラス仲間をネットで探し当て、彼が京都にいると分かり、
その後、何度もメールをやりとりした。
やりとりするうちに、どうしても40年振りに会いたくなった。

何故なら、全く別の世界で生きてきた40年間だったにもかかわらず、
彼(T君)とぼくとの共通点がたくさん見つかったからだ。
ラグビーが大好きなこと。学生時代オフコースに嵌っていたこと。
その他もろもろ、信じられないくらいの
「えっ? 君もそうだったの!!」
という言葉がメール上で何度も飛び交った。

会いたい。話がしたい。無性にそう思った。

でも、仙台から京都は遠い。
直行便の飛行機もないし、新幹線でも東京で乗継しなければならない。

最初は、経費を抑えるために深夜バスで行こうかとも考えた。
ただし、バスに乗っている時間は何と11時間半。
夜行便とは言え、ほぼ半日バスに揺られている計算だ。
さすがにこの年になって、それだけの長時間、バスに乗れる自信は揺らいだ。

そこで考えたのが格安航空だ。
京都直行便はないとはいっても、関西空港までは1時間半。
そこから京都までは1時間半。合計3時間で着く。
ただし、こちらの都合の良い時間帯に飛行機は飛んでくれないので、
往復とも関西空港近くのホテルに泊まらなければならないが。

で、料金は? と調べるとびっくり。
ほんとに格安飛行機は安いんですね。
行きの金曜深夜便でも10000円程度。
帰りの月曜早朝便に至っては6500円である。
新幹線で東京に行くより遥かに安いじゃないか。
関西空港そばのホテルは一泊約5000円。
殆ど寝るだけだから、ネットさえ繋がれば部屋の広さなどどうでも良い。
しかも、飛行機が遅れさえしなければ、月曜朝、会社に間に合う。
そんなわけで、ぼくは3泊2日で京都、琵琶湖、奈良、大阪、神戸を回る
弾丸ツアーのスケジュールを組み立てた。

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ぼくは35年間東京に住んでいたが、関西とは無縁だった。
学生時代、卒業する年の秋にちょっとした臨時収入が入り、
島根出身の大学の友人から家に遊びに来ないかと誘われ、それならと、
異国ほどに遠い(笑)島根県大田市というところに行ったことがある。
それが東海道新幹線に初めて乗った時だ。

名古屋も京都も大阪もすっ飛ばして、いきなり島根だ。
彼の実家にお世話になり、山陰の日本海に面しているその町で
たらふく“サザエの壺焼き”を食べた思い出がある。

それ以外では、仕事の関係で大阪に一泊で行っただけだ。
その時は、吉本興業とのコラボの話で先方と打ち合わせをした後、
「はりはり鍋」をご馳走してもらい、
翌日になんば花月で「吉本新喜劇」を観て帰って来た。

関が原より西に行ったのはその2回だけである。
もうすぐ還暦になろうという年だというのに。

東京では、春や秋になると「そうだ、京都行こう」というCMが流れる。
それを目にする度に毎年のように
「そうだ、京都行こう!!」と思わず自分も叫ぶのだが、
結局一度も実行できなかった。

今回の旅行のメインは、あくまでも40年振りの中学時代の親友との再会。
それでも、せっかく日本一の観光地である京都に行くのだからと思い、
図書館から旅行雑誌などを借りてきていろいろ調べた。
これがまた大変だった。

行くところがあり過ぎるのだ。
何処のお寺も世界遺産
まあ、これほどまでに京都が凄い処だとは初めて知った。

途方に暮れたぼくは、大学時代の女友達に助けを求めた。
彼女は、旦那様と世界各地、日本各地を旅行しているらしい。
彼女なら弾丸ツアーで行くべきところを的確に指示してくれるはずだと。

すぐに彼女は返事をくれた。
これがまた凄いもので、詳しすぎてぼくには全く分からなかったので、
その内容をそのまま、T君に転送した。
それを受け取ったT君も
「かなり関西通の彼女さんは詳しいねえ」
と舌を巻くほどの内容だったのだ。
それを基に時間刻みの旅行スケジュールを何とか組み立てた。

出発当日から、なんとなく良い旅行になるような気がしていた。
というのも、その日の仕事での移動中に、前にも書いた
来年1月に仙台で行われる「ゴンチチ」のコンサートを知り、
チチ松村さん宛にメールを送ったところ、マネージャーさんから
電話をもらったからだ。
詳しい内容はここに書けないが、それを聞いたぼくは楽しくなった。

さて、仙台空港を飛び立ったピーチ航空の飛行機は
本を読む暇も与えず、あっという間に関西空港に降り立った。

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第二ターミナルから第一ターミナルへのシャトルバスに乗り
関西空港駅に到着したのが午後10時過ぎ。

そこでぼくを真っ先に歓迎してくれたのがこの列車だった。
ホームに降りると、この列車が止まっていて思わず目を見張った。

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「なんだ、これは!!」

翌週から公開される映画「スター・ウオーズ」のPRを兼ねた特別列車、
南海電鉄の特急ラピート「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」号だった。

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※ぼくのラグビー仲間で、鉄道マニアでもある友人があとから教えてくれた。

運行時間も1~2時間に1本しかなく、
その時間にちょうど着いたのもラッキーだった。
通常列車より300円(だったかな)だけ高い。
特別仕様列車だからというわけではなく、特急だから高いらしい。
これに乗ってぼくは、わずか2駅先のホテルに向かった。(続く)