カンブリア宮殿??

11月3日に掲載した『蹴りたい背中』のレビューとは呼べないようなレビューで、村上龍司会の『カンブリア宮殿』と、さらっと書いているのだが、よく調べたら『カンブリア宮殿』は、地方によっては放送されていない地域もあるので、「カンブリア宮殿? なんのこっちゃ?」と思われたかもしれず、不親切だなと思ったので、『カンブリア宮殿』の説明です。

2006年から始まったテレビ東京系列の番組。作家の村上龍がホスト役を務め、日本経済を支えてきた経営者や、現在活躍している政財界人をスタジオに招き、村上龍、アシスタントの小池栄子との対談を繰り広げる。スタジオ収録に参加している一般人からの質問コーナーなどもある。2015年11月現在も続いている長寿番組。

ちなみに私はこの公開収録に三回ほど参加したことがある。土曜の午後に行われるのだが、この番組のディレクターと(何故か忘れたが)知り合いになり、収録に参加する人数が足りないとき、依頼されて駆り出された。私は当時勤務していた会社の人間などを誘って出向いた。

何故なら、スタジオで観ているだけでお金がもらえたからである(笑)。1時間半ほど座って観覧するだけで、謝礼として5000円もらった。時給換算すれば3333円と高給で楽なアルバイトのようなものだ。そのお金で帰り道、旨いものを食べて帰ったものである。村上龍はそのままだったが、小池栄子はテレビで見るよりかなり綺麗な女性だった。

テレビ東京(通称テレ東、或いはTX)は、日本経済新聞社系列で、全国にネット局が6つしかないという、何とも中途半端なテレビ局である。私が入社した頃(私はテレビ東京ではありませんが)は全国ネットのテレビ局(日本テレビ、TBS、フジテレビ、テレビ朝日を含めた5局)の中で、看板番組もなく、ダントツに視聴率が低かったため、他局で視聴率が低い番組を制作したりすると「振り向けばテレビ東京などと揶揄されたものだ。

大きなニュースが起こり、他局が“臨時特別番組”を放送しても、テレビ東京だけは、我関せずと通常のアニメ番組などを流していた。たしか、昭和天皇崩御の際にも、他局が“天皇崩御報道一色”になったにもかかわらず、テレ東だけは相も変わらず、通常の番組を放送していたはずである。あまりに“崩御報道”が続くので、視聴者の人々もさすがに違うものを見たいと思ったのか、一時的にテレ東の視聴率が上がった覚えがある。

そんなテレ東も、最近は「和風総本家」や「YOUは何しに日本へ?」などといった独自性のある良質な番組を作り、「ぶれないテレビ東京として視聴者の評価を受け、平均視聴率も大幅に上げ、他の4局に迫りつつある。ここ仙台でも、テレ東配信の番組が、ネット局ではない他のテレビ局で放送されるものが多くなったようで、うれしい限りである。